ホットフラッシュとは、急に体がカ~っと熱くなり、汗が出てくる症状のこと。
更年期の女性によく起こる現象です。症状は数分でおさまる場合がほとんどですが、
中には10~30分くらい続くこともあります。
閉経が近付くにつれ、女性の卵巣機能が低下し、
女性ホルモンのエストロゲンが減少していくと、その体の変化に脳が対応できず自律神経が乱れてしまいます。それによって更年期障害を引き起こすといわれています。
ある女性の話ですが、
婦人科系の治療のために、半年ほど薬で月経を止めていました。
すると、この時期はホットフラッシュがあったそうです。
しかし薬をやめ、月経がくるようになると、
ホットフラッシュは起こらなくなりました。
すごくハッキリ表れていたそうです。
東洋医学では、女性エネルギーは陰のエネルギー。
更年期になり女性ホルモンが低下するということは、
陰のエネルギーが低下するということ。
陰のエネルギーには、
体の余分な熱を抑える働きがあります。
更年期になり、陰のエネルギーが低下すると、
余分な熱を抑える力が減り、
相対的に陽のエネルギーが強くなる、
そして、ほてりやホットフラッシュといった症状が出る、
と考えられています。
このような症状に対して東洋医学では、
不足した陰のエネルギーを補う治療をします。
鍼灸治療で婦人科系の有名なツボ「三陰交」。3つの陰の経絡が交わるツボであることから、陰のエネルギーを補う代表的なツボです。
ホットフラッシュに対しても有効です。
婦人科系に効く漢方薬には、当帰芍薬散、加味逍遥散、桂枝茯苓丸などがあります。
どれが自分に合っているかは、専門家に診てもらう必要があります。
西洋医学的治療法としては「ホルモン補充療法(HRT)」があります。不足しているエストロゲンを飲み薬や貼り薬、ジェル剤などで補うことで、ホットフラッシュをはじめ、更年期の不調を軽減するメリットがあります。
また、カウンセリングや自律訓練法によって症状が改善することもあります。つらいときには我慢せずに婦人科や更年期外来で相談しましょう。
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