夫が亡くなって1年と少し経った春、鍼灸の専門学校に通い始めました。夜間コースは週6日、
月~金曜日は18時から21時10分、土曜日は午後から21時10分まで。
それまでほぼ何もしていなかった自分にとって、毎日学校に通うことはリハビリだという気持ちでした。
それまで無職という立場から、学生という肩書きが与えられ勉強できる環境になったことに
心から感謝しました。鍼灸師になりたいと思っているだけで何の保証もない状態から、鍼灸師への道に一歩踏み出せたわけです。
毎日休まず通いました。まじめに勉強もしました。鍼灸師になることだけを目標に生きていました。
夜間コースは、多くの生徒が昼間働いていました。ところが私は学校だけ。「いったい昼間何しているの?」と聞かれたことも
たびたびありました。適当にお茶をにごしていましたが、当時の私には学校だけで精一杯。
昼間働かなくてはという気持ちはあったのですが、できませんでした。そのことは情けなく思っていました。
鍼灸の学校に入学した夏、「経絡治療」というものに出会い、夏の集中講座に参加しました。
すると同じ専門学校の昼間部の生徒がたくさん参加していて、専門学校内に脈診研究班というものがあることを教えてもらいました。
夜間部の学生で参加している人はいなかったようですが、脈診を学べるということで、昼間暇な私は参加することにしました。
また経絡治療学会にも入り、月1回の勉強会に出るようになりました。
経絡治療では脈診をするのですが、自分で自分の脈をみて愕然としたのでした。
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