蚕の作る繭糸は、
中心にフィブロインという繊維状のタンパク質、
その外側にフィブロインを包み込んでいるセリシンというタンパク質の
二種類のタンパク質の二重構造になっています。
フィブロインは、
結晶性が高く、分解しづらく、水にも溶けません。
セリシンは
分解しやすく、水などの液体にも溶ける性質があります。
セリシンを落としフィブロインだけを抽出、精錬したものが絹糸(生糸)で、
独特の光沢のある絹糸は、フィブロインの特徴でもあります。
セリシンはフィブロインを保護すると同時に、
繭の中の蚕を外界からの刺激や外敵から守る働きをしていて、
多くの方が思い浮かべる光沢のある絹と違い、
ゴワゴワした感触です。
光沢のある絹にするため洗い流されていたセリシンですが、
最近の研究によって非常にお肌に良いことがわかってきました。
セリシンは人のタンパク質にとても近い組成で、
保湿性が非常に高いセリンが33%も含まれ、
このセリンの作用でセリシンは肌への浸透率が高く
肌に潤いを与えてくれます。
またセリシンには、抗酸化作用や紫外線吸収作用もあります。
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