鍼灸治療は、気の流れやエネルギー(陰陽・五行)のバランスを整え、
各自が本来持っている自然治癒力・免疫力を高めます。
実際には、ツボに鍼を刺したりお灸をして体に刺激を与え、精気を補ったり、邪気を外に出すことにより、
エネルギー(陰陽・五行)のバランスを整えていきます。
体には「経絡」という川のような気の流れがあります。その流れは全身くまなく流れ、
全身は経絡でつながっています。そしてその経絡上にツボが点在しています。
ですからツボに気を送ると、その気が経絡に入り全身に伝わることになります。
ツボと内臓は密接な関係があります。
たとえば、「足三里」は胃腸に効くツボ、胃腸の反応がよく出るツボで有名。
「三陰交」は婦人科系に効くツボ、子宮と深いつながりがあります。
また、背中には内臓に関係したツボがたくさんあります。
その他に、血液の病に効くツボ、筋肉の病に効くツボ、ストレスに効くツボ、
骨の病に効くツボなどなどいろいろあります。
また鍼には、痛みを軽減したり、筋肉のこりを緩める作用が認められています。
お灸で使用するもぐさは、よもぎの葉の裏の柔毛(細かく柔らかい繊維)を精製して集めたもので、100%自然のものです。この中に揮発性の精油が含まれ、燃えることにより独特の香りがします。
お灸はこのもぐさを皮膚の上にのせ燃やします。
火を使うことからもわかるように、お灸は温めるために有効な方法。温めるならホットパックや電気的に行う方法はいろいろありますが、ツボにお灸をすることにより、ピンポイントで熱刺激を与え、
経絡(気の流れの道)に熱を的確に入れることができます。
逆に、熱を奪うために使うこともできます。たとえば捻挫をして急性の炎症がある場合、
通常よりも硬く小さく細くひねり、チクッと感じるように行います。「熱をもって熱を制す」ということですね。
またお灸をすることにより、血液中の白血球が増えることが認められています。
すなわち体の免疫力がアップするということです。
鍼灸治療は、肩こり・腰痛だけでなく、婦人科疾患・内臓疾患・自律神経疾患・神経疾患などさまざまな症状に有効で、WHOでもその効果が認められています。
WHO鍼灸治療適応症をご覧ください。
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