女性の鍼灸 women's acupuncture

女性の鍼灸婦人科系疾患

生理痛



生理中に起こる痛みを生理痛と呼んでいます。生理痛の症状には、腹痛、腰痛、頭痛、首肩こりといった肉体的症状の他、イライラ、無気力といった精神的なものもあります。通常、生理直前から初日、二日目くらいがピークとなることが多いです。生理痛の主な原因をあげます。

プロスタグランジンの分泌量が多い

プロスタグランジンは、人間の体内の様々な組織や器官に存在するホルモンに似た働きをする生理活性物質。 プロスタグランジンにはいくつか種類がありますが、その中でもプロスタグランジンF2α(PGF2)、プロスタグランジンE2(PGE2)、プロスタグランジンE1(PGE1)は、子宮収縮を引き起こす作用を持っています。

排卵後に妊娠しなかった場合、不要になった子宮内膜がはがれ落ちて出血が起こります。これが生理(月経)です。このときに子宮内膜から分泌されるのがプロスタグランジン。

プロスタグランジンには、子宮を収縮させ、不要になった粘膜を血液とともに体外にスムーズに押し出す働きがあります。このときプロスタグランジンが過剰に分泌されると、子宮が強く収縮し、下腹部痛など生理痛の要因となります。

また、プロスタグランジンには痛みを強める作用を持つものもあるので、プロスタグランジンが頭で作られた場合、頭痛などの症状が現れることもあります。 もし、日常生活に支障をきたすほど生理痛がひどい場合を月経困難症といいます。

冷えによる血行不良

体が冷えると血液の循環が悪くなり、痛みの元となるプロスタグランジンが骨盤内で滞ってしまい痛みが強くなります。生理がはじまると、体温は生理前よりも下がり、プロスタグランジンの働きで血管が収縮するので、血行が悪く体は冷えやすい状態になります。

腹巻きをしたり、使い捨てカイロを貼ったり、靴下やタイツなどで、下腹部や足腰を冷やさないように注意しましょう。痛みが出てからではなく、生理が始まる前から対策をする方が効果的です。

子宮の出口がせまい

若い女性や出産経験のない女性に多い原因です。子宮の出口がせまいために経血がスムーズに外に流れにくいことから痛みを感じます。出産を経験すると、子宮の出口が広がるため、生理痛が軽くなる場合もあります。

ストレス

精神的・身体的ストレスは、ホルモンや自律神経のバランスを崩し、血行を悪くさせ痛みを強めます。また体温調節の機能なども低下させるので、冷えが起こりやすくなります。生理中は、睡眠不足や過度な緊張は避け、できるだけゆったり過ごしましょう。

子宮内膜症・子宮腺筋症・子宮筋腫

あまりにもひどい生理痛の場合、子宮内膜症・子宮腺筋症・子宮筋腫など婦人科系の病気が原因のこともあります。 ひどい生理痛の場合は、婦人科を受診し適切な治療を受けましょう。


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